こんにちは! ニハシ(@nihashi_kintaro)です。
パリ〜ニース最終日、第8ステージの結果と感想をお伝えします。
見逃した方や、他の人の感想を見たい方はぜひお読みください!
パリ~ニースのレース概要はこちらからどうぞ→第1ステージの感想と結果
レース展開と結果
最終ステージとは言え、2級山岳3つ、1級山岳を2つ超えるという厳しいステージ。
総合争いもまだまだわかりません。
序盤~中盤
最初から2級山岳が連続します。
アタックがなかなか決まらずに進みます。
中間山岳ポイント 1回目 残り94.2 km地点 2級
1位:カンタン・パシェ(グルパマ・エフデジ)
2位:オマール・フライレ(イネオス グレナディアーズ)
3位:ローハン・デニス(ユンボ・ヴィスマ)
4位:ワウト・ファンアールト(ユンボ・ヴィスマ)
中間スプリントポイント 1回目 残り90.6 km地点
1位:ワウト・ファンアールト(ユンボ・ヴィスマ)
2位:コナー・スウィフト(チーム アルケア・サムシック)
3位:バウケ・モレマ(トレック・セガフレード)
逃げができそうになっても、ユンボ・ヴィスマ中心に、すぐに集団が追いつく展開となります。
中間山岳ポイント 2回目 残り78.1 km地点 2級
1位:カンタン・パシェ(グルパマ・エフデジ)
2位:ディラン・ファンバーレ(イネオス グレナディアーズ)
3位:ワウト・ファンアールト(ユンボ・ヴィスマ)
4位:バウケ・モレマ(トレック・セガフレード)
むしろ、ユンボ・ヴィスマの強力なひきで、集団が分裂していきます。
中間山岳ポイント 3回目 残り64.1 km地点 2級
1位:ローハン・デニス(ユンボ・ヴィスマ)
2位:ワウト・ファンアールト(ユンボ・ヴィスマ)
3位:プリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィスマ)
4位:ヤスパー・ストゥイヴェン(トレック・セガフレード)
今度はイネオスが、ペースアップし、ログリッチを守るユンボ・ヴィスマのアシストはワウト・ファンアールトだけに。
あっという間に、先頭が5人だけとなります。
中間山岳ポイント 4回目 残り46.5 km地点 1級
1位:ワウト・ファンアールト(ユンボ・ヴィスマ)
2位:ダニエル・マルティネス(イネオス グレナディアーズ)
3位:プリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィスマ)
4位:ナイロ・キンタナ(チーム アルケア・サムシック)
5位:サイモン・イェーツ(チーム バイクエクスチェンジ・ジェイコ)
中間スプリントポイント 2回目 残り35.3 km地点
1位:サイモン・イェーツ(チーム バイクエクスチェンジ・ジェイコ)
2位:ダニエル・マルティネス(イネオス グレナディアーズ)
3位:ワウト・ファンアールト(ユンボ・ヴィスマ)
ここで、ダニエル・マルティネスがパンクにより遅れます!
もう勝負どころとなっているところでこれは痛い。
今日は上りゴールではなく、下ってゴールのため、最後の1級山岳が勝負どころとなります!
ステージ優勝、そして総合ジャンプアップをしたい、サイモン・イェーツやナイロ・キンタナがアタックをしてきます。
それをワウト・ファンアールトとログリッチが必死にしのぐ展開に。
そして、サイモン・イェーツのアタックに、とうとうログリッチがついていけません!
ログリッチはワウト・ファンアールトにアシストしてもらいながら、サイモン・イェーツを追いかけます。サイモン・イェーツとログリッチの総合タイムの差は、47秒!
中間山岳ポイント 5回目 残り16.1 km地点 1級
1位:サイモン・イェーツ(チーム バイクエクスチェンジ・ジェイコ)
2位:ワウト・ファンアールト(ユンボ・ヴィスマ)
3位:プリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィスマ)
4位:ナイロ・キンタナ(チーム アルケア・サムシック)
5位:ダニエル・マルティネス(イネオス グレナディアーズ)
1級の山頂で、サイモン・イェーツとログリッチの差は25秒程度。
明らかに本調子ではないログリッチでは、総合成績の逆転まで考えられる展開になってきました。
終盤~ゴール!
ただ、ここから残り15kmほど、ゴールまでは下り&平坦。
プリモシュ・ログリッチとワウト・ファンアールトという、タイムトライアルで勝てるような2人で協力して追えば、サイモン・イェーツとの差をこれ以上広げられることはないはずです。
ただ、それは、疲労や体調が万全であればの話。
ワウト・ファンアールトは山岳で遅れ気味だったのを、なんとか堪えてログリッチのアシストに回っていますので、正直余裕はなさそう。
ログリッチは、調子がよいのであれば、そもそも山岳で遅れていないでしょうから、やっぱり余裕はない。
一方、サイモン・イェーツは調子がよさそう。
ここからゴールまで、タイム差の推移を注視する展開となります!
一時期は、なかなか差がつまらない展開で、ログリッチ危うし!となりましたが、ユンボ・ヴィスマの2人がなんとか下りと平地で差を詰めていき、ログリッチのマイヨジョーヌを守ることはできそうです!
気づけば残り3kmほどで8秒まで差が縮まっていました。
総合成績の逆転はなさそう。
あとはサイモン・イェーツが最後までリードを保ってステージ優勝できるか、というのが焦点となってきました。
後ろの二人が追いつけば、スプリントでワウト・ファンアールトが勝つでしょう。
残り1km!
ゴール!
サイモン・イェーツがステージ勝利!
写真の後ろに、ワウト・ファンアールトとプリモシュ・ログリッチが見えていますね。
最後は迫られましたが、見事な勝利でした!
ステージ順位
順位 | 選手名 | チーム | タイム差 |
---|---|---|---|
1 | SIMON PHILIP YATES | BEX | – |
2 | WOUT VAN AERT | TJV | +00′ 09” |
3 | PRIMOŽ ROGLIČ | TJV | +00′ 09” |
4 | BRANDON MCNULTY | UAD | +01′ 44” |
5 | SØREN KRAGH ANDERSEN | DSM | +01′ 44” |
6 | STEFAN KÜNG | GFC | +01′ 44” |
7 | AURÉLIEN PARET PEINTRE | ACT | +01′ 44” |
8 | ADAM YATES | IGD | +01′ 44” |
9 | WOUTER POELS | TBV | +01′ 44” |
10 | ION IZAGUIRRE INSAUSTI | COF | +01′ 44” |
UAEのマクナルティが4位。
ダニエル・マルティネスは13位、キンタナは14位でした。
体調不良も多く出た大会となり、最後まで完走した選手は59名となりました。スタートは154人だったので、3分の1ぐらいしか残らなかったレースでした。
総合成績
順位 | 選手名 | チーム | タイム | タイム差 |
---|---|---|---|---|
1 | PRIMOŽ ROGLIČ | TJV | 29H 19′ 15” | – |
2 | SIMON PHILIP YATES | BEX | 29H 19′ 44” | +00′ 29” |
3 | DANIEL FELIPE MARTINEZ | IGD | 29H 21′ 52” | +02′ 37” |
4 | ADAM YATES | IGD | 29H 22′ 44” | +03′ 29” |
5 | NAIRO QUINTANA | ARK | 29H 22′ 58” | +03′ 43” |
6 | JACK HAIG | TBV | 29H 23′ 06” | +03′ 51” |
7 | ION IZAGUIRRE INSAUSTI | COF | 29H 24′ 07” | +04′ 52” |
8 | JOAO PEDRO GONÇALVES ALMEIDA | UAD | 29H 24′ 58” | +05′ 43” |
9 | GUILLAUME MARTIN | COF | 29H 25′ 03” | +05′ 48” |
10 | AURÉLIEN PARET PEINTRE | ACT | 29H 25′ 47” | +06′ 32” |
プリモシュ・ログリッチが総合優勝!
念願のマイヨジョーヌです。
ほんとよかった!
ポイント賞(マイヨベール)
順位 | 選手名 | チーム | ポイント |
---|---|---|---|
1 | WOUT VAN AERT | TJV | 72 PTS |
2 | PRIMOŽ ROGLIČ | TJV | 50 PTS |
3 | MADS PEDERSEN | TFS | 44 PTS |
4 | SIMON PHILIP YATES | BEX | 33 PTS |
5 | BRANDON MCNULTY | UAD | 31 PTS |
6 | MATHIEU BURGAUDEAU | TEN | 18 PTS |
7 | PIERRE LATOUR | TEN | 16 PTS |
8 | FRANCK BONNAMOUR | BBK | 16 PTS |
9 | DANIEL FELIPE MARTINEZ | IGD | 15 PTS |
10 | STEFAN KÜNG | GFC | 12 PTS |
マイヨベールはワウト・ファンアールトが獲得。ログリッチのアシストをしながらの獲得ですのでワウト・ファンアールトもやぱりすごい。
山岳賞(マイヨアポワルージュ)
順位 | 選手名 | チーム | ポイント |
---|---|---|---|
1 | VALENTIN MADOUAS | GFC | 44 PTS |
2 | WOUT VAN AERT | TJV | 24 PTS |
3 | PRIMOŽ ROGLIČ | TJV | 22 PTS |
4 | SIMON PHILIP YATES | BEX | 14 PTS |
5 | QUENTIN PACHER | GFC | 13 PTS |
6 | BRANDON MCNULTY | UAD | 12 PTS |
7 | DANIEL FELIPE MARTINEZ | IGD | 11 PTS |
8 | VICTOR KORETZKY | BBK | 9 PTS |
9 | OWAIN DOULL | EFE | 7 PTS |
10 | MATHIEU BURGAUDEAU | TEN | 6 PTS |
ヴァランタン・マドゥアスが守り切って山岳賞。
新人賞(マイヨブラン)
順位 | 選手名 | チーム | タイム | タイム差 |
---|---|---|---|---|
1 | JOAO PEDRO GONÇALVES ALMEIDA | UAD | 29H 24′ 58” | – |
2 | ANDREAS LEKNESSUND | DSM | 29H 27′ 28” | +02′ 30” |
3 | BRANDON MCNULTY | UAD | 29H 29′ 20” | +04′ 22” |
4 | MAURI VANSEVENANT | QST | 29H 42′ 06” | +17′ 08” |
5 | GEORG ZIMMERMANN | IWG | 29H 45′ 43” | +20′ 45” |
6 | FRED WRIGHT | TBV | 29H 53′ 07” | +28′ 09” |
7 | MATHIEU BURGAUDEAU | TEN | 29H 55′ 03” | +30′ 05” |
8 | FINN FISHER-BLACK | UAD | 30H 06′ 48” | +41′ 50” |
9 | ETHAN HAYTER | IGD | 30H 17′ 55” | +52′ 57” |
10 | TOBIAS BAYER | AFC | 30H 27′ 57” | +02′ 59” |
UAEチームエミレーツのアルメイダが新人賞。
UAEは新人賞のトップ10に3名入ってます。マクナルティも存在感がありました。
第1ステージから第8ステージ全体の感想と今後の主なレース
第1ステージから第8ステージ全体の感想
前半はユンボ・ヴィスマの強さがとにかく目立った大会でした。
そして何より、なかなか縁がなかったマイヨジョーヌをプリモシュ・ログリッチが手に入れたことが、今年のツール・ド・フランスに向けていいきっかけになったのではないでしょうか。
ツール・ド・フランスでは、タデイ・ポガチャルが最大のライバルになるでしょう。
正直、今のポガチャルにはだれも勝てないような気がしてしまいますが、なんとかしてほしい!
最後のタイムトライアルで逆転されたツール・ド・フランスのリベンジをぜひ果たしてほしいです。
今からツールが楽しみになるパリ~ニースでした。
今後の主なレース
開始日 | 終了日 | レース名 |
---|---|---|
3月19日 | ワンデーレース | Milano-Sanremo |
3月21日 | 3月27日 | Volta Ciclista a Catalunya |
3月23日 | ワンデーレース | MINERVA CLASSIC BRUGGE – DE PANNE |
3月25日 | ワンデーレース | E3 Saxo Bank Classic |
3月27日 | ワンデーレース | Gent-Wevelgem in Flanders Fields |
3月30日 | ワンデーレース | Dwars door Vlaanderen – A travers la Flandre |
4月3日 | ワンデーレース | Ronde van Vlaanderen – Tour des Flandres |
4月4日 | 4月9日 | Itzulia Basque Country |
4月10日 | ワンデーレース | Amstel Gold Race |
4月17日 | ワンデーレース | Paris-Roubaix |
4月20日 | ワンデーレース | La Flèche Wallonne |
4月24日 | ワンデーレース | Liège-Bastogne-Liège |
4月26日 | 5月1日 | Tour de Romandie |
5月1日 | ワンデーレース | Eschborn-Frankfurt |
5月6日 | 5月29日 | Giro d’Italia |
カテゴリーがワールドツアーのレースのみ、ジロ・デ・イタリアまで記載しました。
どのレースも楽しみですが、まずは3月19日、ミラノ~サンレモがあります。
「モニュメント」と呼ばれる5大クラシックレースの1つです。
スプリンターが勝ちやすいレースとして知られていますが、パンチャー系の選手が勝つことも可能。
今年は、タデイ・ポガチャルも参戦します。
ほんと楽しみですね!
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
更新遅めになってしまいました…。次回からはもっと早めに作成するよう頑張ります。
これからもサイクルロードレースの注目レースは記事にしていこうと思いますので、レースの振り返りや余韻に浸るときの一助にしていただけたら幸いです!
おわりです!
2022年サイクルロードレースの結果と感想の記事です。
2022年ストラーデ・ビアンケ
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